住宅展示場に行ってはいけないと言われる理由と知っておくべき注意点

こんにちは。ヤネウラログ、運営者のイエ吉です。

家づくりを考え始めて、スマホで住宅展示場行ってはいけないと検索してみたら、住宅展示場に行ってはいけない理由とか、なんとなく住宅展示場に行ってはいけない人の特徴とか、フラッと見に行くだけは危険という記事がずらっと出てきて、ちょっと不安になったりしませんか。

住宅展示場に行ってはいけないのは営業マンに捕まりそうだからなのか、モデルハウスが現実離れしていてデメリットが大きいからなのか、知識ゼロで行くと高額な提案に流されて失敗したという口コミを読むと、「自分も住宅展示場に行って後悔するパターンに入りそう…」と感じる人も多いと思います。

一方で、住宅展示場に行ってはいけないと言われつつも、実物を見ないまま家づくりを進めるのもこわいですよね。展示場に行くなと言われたり、行くなら事前準備が必要と言われたり、情報がバラバラでモヤモヤしている方も多いはずです。

特に、家づくり初心者のうちは、住宅展示場の回り方や何社くらい見るべきか、営業さんにはどこまで本音を話していいのか、何をチェックすればいいのかなど、細かいところも分かりにくいですよね。ネットの体験談も「行ってよかった派」と「二度と行かない派」に分かれていて、どれを信じればいいのか混乱しやすいところだと思います。

この記事では、住宅展示場行ってはいけないと言われる本当の理由と、展示場をうまく使うための考え方を、家づくりブロガーとしての視点でまとめました。展示場のメリット・デメリットをフラットに整理しながら、「じゃああなたはどう動けばいいのか？」という実践的なポイントまで落とし込んで解説していきます。

この記事を読み終えるころには、「この順番と準備で動けば、住宅展示場に行っても大きな失敗は避けられそうだな」と思ってもらえるはずです。肩の力を抜きつつ、一緒に整理していきましょう。

スポンサーリンク

住宅展示場に行ってはいけないと言われる理由と正しい理解

ここではまず、なぜ住宅展示場行ってはいけないと言われるのか、その背景を整理しつつ、「展示場そのものが悪いわけではない」という前提で、うまく付き合うための考え方をお話しします。

極端に怖がる必要はないけれど、何も知らずに飛び込むのはリスクが高いよ、というイメージで読んでもらえるとちょうどいいかなと思います。

住宅展示場は、うまく使えば情報収集のショートカットになります。

一方で、家づくりの知識がまっさらな状態で行くと、営業トークやキラキラした空間に引っ張られて、「気づいたら想定よりずっと高くて豪華な計画になっていた…」ということが起こりがちです。

ここを冷静に理解しておくことが、失敗しない第一歩ですよ。

住宅展示場とはを正しく理解する

住宅展示場とは、いろいろなハウスメーカーや工務店がモデルハウスを並べている「ショールームの街」のような場所です。家づくり初心者からすると、家そのものを見比べられる便利な場所に見えるのですが、実態は少し違います。

まず押さえておきたいのは、展示場のモデルハウスは、多くの場合「標準仕様」ではないという点です。延床40坪以上の広さに、大きな吹き抜け、ぐるっと回遊できるアイランドキッチン、高級グレードの設備…と、かなり盛り盛りに仕上げられているケースがほとんどです。

その結果、実際に見積もりを取ると、「あの展示場の雰囲気を再現しようとすると数百万円レベルで高くなる」ということが普通に起こります。ここを知らないまま見学してしまうと、頭の中の基準が展示場仕様になってしまい、建売や等身大のプランを見ても物足りなく感じてしまうんですよね。

住宅展示場の本来の役割

じゃあ住宅展示場は無意味なのかというと、そんなことはなくて、「各社の得意分野・テイスト・雰囲気を肌で感じる場所」としてはすごく優秀です。

このあたりはネットの写真や間取りだけでは分かりにくいので、「雰囲気をつかむ場」として展示場を使うのはアリです。ただし、「ここで見た家をそのまま建てる前提で話を進めない」ことが超重要です。

展示場とリアルな家のギャップ

多くの人がつまずくのが、展示場と現実の家のギャップです。

など、「最高の条件を全部乗せした」状態になっていることが多いです。あなたの土地・予算・生活スタイルをそのまま当てはめようとすると、どうしても再現性が低くなります。

例えば、平均的な戸建ての延床面積は30〜40坪前後と言われていますが、展示場のモデルハウスは40〜50坪オーバーも珍しくありません。この差だけでも、体感やゆとり感が大きく変わります。

見に行くだけの落とし穴

「今日は見るだけだから大丈夫」「冷やかしで雰囲気だけ見てこよう」という気持ちで住宅展示場見に行くだけのつもりでも、実際に足を運ぶと、思っているより情報量と刺激が強いです。ここ、かなり多くの人が甘く見ちゃうポイントです。

こういったことが、一度の「見に行くだけ」で一気に進んでしまうケースが少なくありません。見るだけのつもりが、知らないうちに「その会社の見込み客」としてカウントされている、というイメージですね。

よくある一日の流れをイメージしてみる

例えば、休日に家族で展示場に行ったとします。

こんな感じで、一社目で体力も情報処理もかなり持っていかれます。結果として、「今日はこの会社だけでいいか」となり、比較ができないままその会社の印象だけで判断してしまう、という流れになりがちです。

アンケートの怖さは「情報の濃さ」

アンケート自体は悪いものではないのですが、問題はその「情報の濃さ」です。年収・貯金額・家づくりの時期などを細かく書きすぎると、営業側から見れば「かなり本気度の高い見込み客」に見えるんですよね。

というズレが生まれます。ここで疲れてしまって、「連絡が来すぎて逆に家づくり自体が嫌になった」という声もよく聞きます。

高くなると言われる理由とは

「展示場に行ったら想定より高くなった」という声は、本当に多いです。住宅展示場高くなる理由は、ざっくり分けると次の三つです。

特に危険なのは、「せっかくならここだけはグレードを上げたい」という箇所が雪だるま式に増えるパターンです。キッチン、浴室、床材、サッシ、外壁…と少しずつアップしていくと、トータルで数十万円〜数百万円の差になってしまうこともあります。

モデルハウスの「デフォルト」が高すぎる問題

展示場のモデルハウスは、たいてい「そのメーカーのいいところ全部盛り」になっています。つまり、標準仕様ではなく、上位グレードを前提に計画されていることが多いんです。

こういう「展示場デフォルト」に目が慣れてしまうと、標準仕様のプランを見せられたときに、「なんか安っぽい…」「最初に見た家と全然違う」と感じてしまい、結果的にグレードアップを多めに選びがちになります。

広さのインパクトと平均とのギャップ

さらに、延床面積の問題も大きいです。一般的な戸建て住宅の平均延床面積は、おおむね30〜40坪前後と言われています。一方で、展示場のモデルハウスは40坪台後半〜50坪台というケースも珍しくありません。

坪単価が70万円だとすると、35坪と45坪では、単純計算で700万円の差になります。もちろんこれはざっくりした目安ですが、「なんとなく展示場くらいの広さがいいな」と思っただけで、数百万円単位で差が出る可能性がある、という感覚は持っておいて損はないかなと思います。

また、展示場に出しているメーカーは、大手ハウスメーカーが多めです。大手の安心感やブランド力は魅力ですが、「展示場にいた会社しか比較候補に入らない」状態になると、そもそもの価格帯が高めに寄ってしまうという側面もあります。

金額面の話は、あくまで一般的な傾向であり、具体的な価格や仕様は各社・各プランで大きく変わります。正確な情報は必ず各社の公式サイトやカタログで確認し、最終的な判断は営業担当やファイナンシャルプランナーなど専門家に相談しながら進めてください。

カモになりやすい人とは

ちょっと言葉はキツいですが、住宅展示場カモになりやすい人には共通点があります。私の肌感覚では、次のようなタイプは注意が必要です。

営業さんも仕事なので、当然ながら契約を目指して一生懸命提案してくれます。ただ、こちら側に「自分たちはどこまで決めていて、どこからはまだ保留にしたいのか」という軸がないと、一気に営業ペースに巻き込まれます。

「いい人だから断りにくい」が一番危ない

展示場に行くと、「この営業さん、感じが良いな」「話しやすくて安心感があるな」と思う場面も多いです。それ自体はとても良いことなのですが、「いい人だからこそ断りづらくなる」という落とし穴もあります。

といった気持ちが出てきます。人としては自然な感情ですが、家づくりの金額は数千万円単位です。ここで遠慮してしまうと、後から「やっぱり別の会社の方が良かったかも」と感じても引き返しにくくなってしまいます。

カモにならないための「一言フレーズ」

住宅展示場カモを回避するためには、「自分の立場をキープするための一言フレーズ」をいくつか持っておくとラクです。

こうしたフレーズを最初に伝えておくだけで、営業さんも「このご家族はきちんと考えているな」と分かってくれますし、無茶な提案や強引な即決トークも出にくくなります。

初心者が冷やかしで失敗する理由

家づくり初心者ほど、「住宅展示場冷やかしで様子見してみようかな」と思いがちですが、冷やかしのつもりで行って失敗したパターンもよく聞きます。特に、まだ土地も予算も決まっていない段階で行くと、営業ペースと自分たちの準備状況にギャップが出やすいです。

特に、知識ゼロで冷やかしに行くと、営業さんの説明がすべて正しく見えてしまうんですよね。他社比較の軸がないので、「この会社なら安心かも」と感じた瞬間、そのまま話が進んでしまうことがあります。

「冷やかし」のつもりなのは自分だけ、ということも

こちらとしては、「今日はただの見学」「まだ先の話」と思っていても、営業さん側にはその情報が伝わっていないケースも多いです。アンケートに「1〜2年以内」と書いたり、年収や自己資金を割と正確に書いたりすると、営業側からは「かなり具体的に検討しているお客様」に見えます。

といった形で、どんどん前に進んでいきます。こちらが「まだ冷やかしのつもり」でも、気づけば自分がブレーキ役にならないといけない状況になり、断るストレスだけが溜まってしまうこともあります。

イベント目当ての注意点

住宅展示場のチラシを見ると、キャラクターショーや抽選会、キッチンカーなど、住宅とは関係ないイベントも多いですよね。週末のレジャー感覚で住宅展示場イベント目当てで行くご家族も多いと思います。「子どもも楽しめるし、ついでに家の話も聞けてお得じゃん」と感じる気持ちもすごく分かります。

イベント自体は楽しいのですが、ここにもいくつか注意点があります。

「遊びの日」と「相談の日」を分けるのがおすすめ

私のおすすめは、イベントに行く日と、真剣に相談する日を分けてしまうことです。

こうしてメリハリを付けておくと、「今日は遊びの日だから、営業トークは軽く聞き流す」「今日は相談の日だから、お金の話や条件面をしっかり確認する」と、自分の中でスイッチを切り替えやすくなります。

住宅展示場に行ってはいけない？行く前にやっておきたい準備と対策

ここからは、「展示場はダメだから行くな」ではなく、「住宅展示場に行く前に、何を整えておくと安心か」という視点で、具体的な準備と対策をまとめていきます。

展示場をゴールではなく、あくまで途中の一ステップとして位置づけるイメージで読んでもらえると分かりやすいかなと思います。

準備と言っても、いきなり完璧な資金計画や間取りを用意する必要はありません。

「このくらい決めておけば、とりあえず展示場に行っても飲み込まれにくいよ」というラインをお伝えしていくので、できるところから一つずつチェックしてみてください。

行ってしまった後の対処

すでに住宅展示場行ってしまった…という方もいると思います。正直に言うと、その時点で使えなくなる割引ルートや紹介制度があるのも事実です。「先に知りたかった…」と思うかもしれませんが、ここで落ち込んでも仕方ないので、これからどう動くかに意識を向けていきましょう。

多くのハウスメーカーでは、展示場でアンケートを書いた瞬間に「どのルートから来たお客様か」がシステムに登録されます。その前にオーナー紹介や法人提携の手続きが済んでいないと、あとから「実は紹介でした」と言っても適用できないケースが多いんです。

とはいえ、もう行ってしまったものは仕方ありません。

を意識してみてください。

今からでもできるセルフチェック

すでに一社以上と話が進んでいる場合は、次のようなチェックリストを自分に投げかけてみると、冷静さを取り戻しやすいです。

どれか一つでも「自信ないな…」と思ったら、一旦立ち止まるサインです。契約を急がず、「これがクリアになるまでは決めない」と決めてしまうのも一つの戦略ですよ。

予算を守るための事前準備ポイント

住宅展示場に行く前にいちばん大事なのは、「自分たちの予算の上限」と「ざっくりした総額の目安」を決めておくことです。ここがふわっとしたまま展示場に行くと、ほぼ確実に予算オーバーの提案に引っ張られます。

予算の考え方については、同じヤネウラログ内の家づくりは何から始める？迷わないための最初の3ステップでも詳しく整理していますが、最低限、次の三つは事前にチェックしておきたいところです。

ざっくりシミュレーションのイメージ

例えば、ざっくりこんな感じで考えてみます。

あくまでこれは「家族会議用のざっくりした枠」ですが、この枠があるかないかで、展示場での判断のブレ方がまったく違うんですよね。「ここまでならOK、それ以上は一旦持ち帰り」と自分の中で線を引いておけるからです。

具体的な金額は、年収やライフプランによって大きく変わります。一般的な「年収倍率○倍まで」という目安もありますが、あくまで目安にすぎません。正確な借入可能額や無理のない返済計画については、金融機関のシミュレーションやファイナンシャルプランナーへの相談を活用し、最終的な判断は必ず専門家と一緒に行ってください。

営業提案を見極めるための視点

展示場に行くと、どうしても営業さんの提案ペースに乗りやすくなります。そこで大事になるのが、「この提案は誰のためのものか？」という視点を持つことです。ここを意識するだけで、「乗せられた」のか「納得して決めた」のかの差がかなり変わってきます。

営業提案を見るとき、私が意識しているポイントは次の通りです。

「危険サイン」と「安心サイン」

「この人は、契約よりもまずは自分たちの暮らしを一緒に考えてくれているか？」という視点で見てみると、営業スタイルの違いがよく分かります。逆に言えば、ここに違和感があるなら、その直感はけっこう大事にしていいかなと思います。

後悔しない相談先の選び方

住宅展示場に行ってはいけないと言われる本質は、「ファーストコンタクトを展示場にしてしまうと、選択肢や条件が狭まりやすい」ところにあります。だからこそ、展示場に行く前にどこに相談するかが重要です。

私は、次のような順番で相談先を考えるのがおすすめだと感じています。

紹介ルート・相談窓口を味方につける

特に、積水ハウスのような大手メーカーを検討している場合は、展示場に行く前にオーナー紹介のルートを整えておくと、「割引」と「担当者の質」という二つの面で有利になりやすいです。ヤネウラログでは、信頼できる紹介ルートのひとつとして、現役施主の北川さんが運営している積水ハウスの相談窓口も紹介していますので、興味があればチェックしてみてください。

また、ハウスメーカーに偏らない中立的な立場で話を聞いてくれる住宅相談カウンターや、家計全体を見ながら住宅ローンの安全ラインを一緒に考えてくれるファイナンシャルプランナーも心強い味方になります。ただし、こうしたサービスも運営母体や提携先によってスタンスが違うので、「どこに属している人なのか」は意識しておくと安心ですよ。

住宅展示場に行ってはいけないに関するよくある質問

住宅展示場に行ってはいけないと言われる理由まとめ

最後に、この記事のポイントをまとめておきます。

私の結論は、「住宅展示場行ってはいけない、ではなく、準備ゼロで行くのはやめておこう」というスタンスです。準備を整えた上で、目的を持って展示場に行けば、各社の違いがよく見えてきますし、逆に「展示場に行かなくても良さそうだな」と感じることもあるかもしれません。

この記事でお伝えした内容や金額のイメージは、あくまで一般的な目安に過ぎません。具体的な価格・割引・ローン条件・税金・工期などは、必ず各社の公式サイトや公的な情報で確認し、最終的な判断は住宅会社の担当者やファイナンシャルプランナー、税理士、建築士などの専門家に相談しながら進めてください。

「とりあえず住宅展示場」という一歩を、「とりあえず家族会議と予算の整理」「とりあえず信頼できる相談先を確保」に変えてあげるだけで、家づくりの失敗率はかなり下がるはずです。あなたのペースで、一歩ずつ進めていきましょう。